イソシアネート（主剤）とポリエーテルポリオールおよび特殊アミンの混合レジン（硬化剤）は、混ぜ合わせると短時間で硬化します。リムスプレーはこの仕組みを利用し、主剤と硬化剤をスプレーガンの先端で混合して吹付ける、衝突混合方式などを採用しています。それによって、十分な強度の塗膜をすばやく形成できます。

吹付け後、約10秒で指触可能、約15分で歩行可能となり、30分程度で所要の物性値が発現します。塗布後、短時間で実用強度を得ることができるので、すぐに塗膜の積層ならびに次工程の施工が可能で、工期を大幅に短縮することができます。
集合住宅の開放廊下・階段室など通行制限が必要な現場でも、居住者に対する拘束時間が大幅に短縮できるため、リフォーム、リニューアルに最適です。

また、斜面、垂直面、球面など、どのような複雑な形状に対しても連続的に施工が可能なため、シームレスで一定した厚みのウレタン塗膜が確保できます。

マシン1台当り、1日に約500m²の施工（目安）が可能で、大面積の現場に最適です。また、マシンが材料を地上から圧送するので、材料の荷揚げ・荷下ろしが不要です。（通常装備ホース長さは90mです。）

主剤および硬化剤には溶剤を一切使わず、最適な粘度および混合比率を保てるように、マシンで管理しているため、常に安定した品質を確保できます。マシンの定量ポンプには計測装置を搭載しているので、材料管理が容易になり常に安定した品質と膜厚が楽に得られます。

日本産業規格のJIS A 6021ウレタンゴム系高強度形を認証取得している超速硬化ウレタン防水材であるため、防水工法として補強布なしの密着工法が可能です。基本性能である防水性はもちろんのこと、耐久性・耐摩耗性が良好で、フォークリフトや一般車両に対応できる仕様も用意しています。さらに、弾性ウレタンなので歩行感がソフトで均一なエンボス仕上げが可能です。

下地の凹凸に左右されにくく、均一な塗膜厚さが得やすいため、コンクリートの中性化の引き金になる下地クラック部分を効果的にカバーします。それによって、建物の長寿命化に貢献するだけでなく、桟橋の防舷材や海洋ブイの表面保護材としても優れた実績を有しており、沿岸地域のコンクリート構造物の塩害対策にも広く利用されています。

リムスプレーは、居住者に配慮した無溶剤タイプです。建築基準法28条の2「居室内における化学物質の発散に対する衛生上の処置」に定めるホルムアルデヒド放散等級「F☆☆☆☆」（使用規制外）に登録されています。

プライマーや保護仕上材は溶剤系も使用できます。システム全体で無溶剤タイプを選択される場合は、環境対応型のPW-100プライマーおよび環境対応型保護仕上材をお選びください。

また、リムスプレーF-1000、R-2000、V-3000は労働安全衛生法の特定化学物質に該当しません。プライマー、保護仕上材も同じく特定化学物質非該当製品を使用することで、システム全体で特化則対応仕様とすることができます。